しらたか平成蔵人考 

2010年 06月 25日 ( 1 )


番頭の小言

田植えの直会で頂いた純米蔵人考を飲んでみた。
アルコール17度と表示しているが、もっときつそうな感じがする。
チェーサーが欲しくなる超辛口だ。
スペックは流行の辛口に揃えたのだろうが、けっして旨くない。
出来立ての若い焼酎を飲んでいるようで、酒が喉に刺さってくる。

こんな酒に『蔵人考』のラベルを貼るのか?
まるでパソコンオタクのガキが組み上げた、美しくもなく妙に使いにくい超ハイスペックの手作りパソコンのようだ。
この酒を仕込んだ人間は、どんな人が、どのような空間で、なにを肴にこの酒を呑むとイメージしたのだろうか?

米鶴のTVのCMで耳にする「酒は正直なものですよ」というフレーズを思い出す。
色々と酒を勉強し、全人格を掛けて『良い酒』を造るためにもがいたのであろうと思うが、この酒を造った若造は、まだまだ酒飲み修行が足りないようだ。
平成蔵人考の番頭として、迷惑がられても付き合っていかなければ、旨い酒にめぐり合えなくなってしまう。。

1月に旅立ってしまった13代鈴木七四郎(隆太郎)君は、しらたか平成蔵人考を創めるにあたり、当時売れる酒といわれていた端麗辛口ではなく、地元の肴に合う、どっしりと深みのあるやさしい酒を造りたいと言っていた。
私の祖父も親父も、いつも酒のつまみは自家製の漬物や山菜・野菜の煮物などで、まさに飯のおかずを肴に一杯の酒を旨そうに飲んでいた。
白鷹で愛されてきた酒はそのような酒である。

思い出してみれば、13代の造った酒の味はやさしかった。
特に、10幕以降の『蔵人考秋上がり』は旨かった。
人柄そのものがそのまま酒に出ていたように思う。
やつは、シャイで優しい男だった。
そして筋金入りの優秀な酒飲みだった。
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by yeast139 | 2010-06-25 16:14